英自動車工業会(SMMT)は1月31日、2018年通期の乗用車生産が151万9,440台となり、前年に比べ9.1%減少したと発表した。減少は2年連続で、過去5年間で最も低い水準となった。
また、2018年の自動車セクターにおける新たな対内投資は前年比46.5%減の5億8,860万ポンドに半減した。SMMTでは、英国の欧州連合(EU)離脱後のEUや他の世界の国々との貿易関係が不透明であることへの不安が投資減少の主因と分析している。
2018年の乗用車生産の内訳は、輸出が7.3%減の123万7,608台、国内向けは16.3%減の28万1,832台だった。輸出では、中国向けが24.5%減と大きく落ち込んだほか、EU向けも前年に比べ9.6%減少した。2018年のEU27カ国向けの生産は65万628台と輸出全体の52.6%を占めている。
■ 商用車の生産、8.5%増加
商用車の2018年通期の生産は、前年比8.5%増の8万4,888台と好調だった。商用車の生産は2016年、2017年と2年連続で減少していたが、増加に転じた。2018年の内訳は、国内向けが17.9%増の3万4,568台、輸出は2.9%増の5万320台だった。輸出のうち、EU向けが全体の93.6%と大部分を占めている。アジア市場向けは全体の2.3%だった。
商用車の生産は12月に前年同月比79.2%増と急伸したが、SMMTは、2年連続の減少や2018年初めの販売が低調だった反動がある、と指摘している。
■ エンジン生産、0.3%減少
2018年のエンジン生産は、前年比0.3%減の271万5,400基と、前年を僅かに下回った。国内向けが16.4%減の103万1,931基と低迷した一方、輸出は13.1%増の168万3,469基に拡大し、過去7年で最高の水準となった。輸出は2018年のエンジン生産のうち62.0%を占めている。