英高級車メーカーのジャガー・ランドローバー(JLR)は4月29日、仮想通貨財団「IOTA(アイオタ)」と提携し、コネクテッドカーの運転を通じて仮想通貨を獲得できる技術を開発していると発表した。同技術は自動車を「電子財布」として機能させる「スマートウォレット」技術を活用し、渋滞や道路のへこみなどの情報を自治体やナビゲーションプロバイダーなどに提供すると報酬として仮想通貨のIOTAを取得できるというもの。有益な情報を共有することで都市交通の省エネ・低排出を促す狙いがある。
取得したIOTAは道路通行料や駐車料、電気自動車(EV)の充電代金の支払いに使用できる。カーシェアリングでもIOTAを獲得できるようになるという。
JLRは同技術をアイルランドのシャノンにあるソフトウエア・エンジニアリングセンターで開発しており、現在、ジャガー「Fペース」やレンジローバー「ヴェラール」に搭載してテストを行っている。
JLRのスマートウォレットは仮想通貨取引で一般的な分散台帳(ブロックチェーン)技術を利用している。スマートウォレットの利用者が増えるに従い通貨の支払いや受け取りが高速化していくと予想されている。