ドイツ連邦陸運局(KBA)は3日、2019年4月の国内乗用車新車登録が31万715台となり、前年同月に比べ1.1%減少したと発表した。1~4月の累計は、前年同期比0.2%減の119万807台と、ほぼ前年並みとなっている。
4月の新車登録のうち、法人は全体の約61%(前年同月比1.3%減)、個人の市場シェアは約39%(0.6%減)だった。
ブランド別では、ドイツ勢は、スマート(25.0%増)、BMW(17.4%増)が2桁増、メルセデス(1.6%増)、ポルシェ(0.6%増)も前年同月を上回った。MINI(13.8%減)、アウディ(12.8%減)、フォルクスワーゲン(VW)(11.2%減)、オペル(5.2%減)が前年同月を下回り、ドイツに工場を持つ米フォード(0.9%減)も前年同月をやや下回った。
国外ブランドでは、テスラ(442.5%増)が急伸。これに対し、DS(32.6%減)が大幅に落ち込んでいる。国外ブランドで最大手のシュコダ(1.3%減、市場シェア5.4%)も僅かに販売を落とした。
日本勢は、レクサス(52.1%増)、三菱自(37.7%増)が大幅に伸び、マツダ(7.0%増)も好調だった。一方、ホンダ(28.8%減)、スバル(25.7%減)、日産(10.1%減)、スズキ(11.0%減)、は大幅な2ケタの減少となり、トヨタ(0.2%減)も僅かに前年同月を下回った。
燃料別では、ガソリン車は18万3,506台で、前年同月に比べ5.1%減少、市場シェアは59.1%だった。ディーゼル車は、前年同月比0.9%減の10万4,079台となり、市場シェアは33.5%だった。
純粋な電気自動車は前年同月比50.4%増の4,768台と2桁増。ハイブリッド車は54.9%増の1万6,814台、うち、プラグインハイブリッド車は14.1%増の3,003台だった。
■ 生産・輸出、大幅に減少
独自動車工業会(VDA)によると、4月の国内生産は41万4,300台となり、前年同月に比べ15%減少した。1~4月の累計も前年同期比12%減の約170万台にとどまっている。英国の欧州連合(EU)離脱などにより、一部の欧州諸国で経済が不安定になっており、年初から需要が低迷し、国内生産が落ち込んでいる。輸出も4月が前年同月比23%減の30万5,800台、1~4月の累計が前年同期比14%減の約130万台と、2ケタ台の減少率となっている。
なお、4月の国内受注は前年同月比12%増、1~4月の累計も前年同期比8%増と前年の水準を上回った。国外受注は、4月が前年同月比4%減、1~4月の累計も前年同期比7%減と低迷している。