米自動車大手フォードは4月30日、年央の欧州市場投入を予定する商用バン「トランジット」の新モデルについて、最大積載量が80キログラム増えていると発表した。車体各部にアルミや複合部材を使用するほか、航空宇宙分野の設計技術を取り入れて車体を軽くすることで実現した。48ボルトのマイルドハイブリッド(MHV)技術を搭載しており、市街地での燃費性能が8%向上している。
新「トランジット」は軽量化のため、フォードの欧州向け商用車として初めてアルミ製ボンネットや複合材製の隔壁を採用する。また、ホイールの形状や車軸、ブレーキ部品なども改良を加えている。これにより最大積載量は、ロングホイールベースの後輪駆動モデルで従来から80キログラム、前輪駆動モデルは48キログラム増加している。
パワートレインはMHVシステムに2リットル「エコブルー」ディーゼルターボエンジンを組み合わせる。最高出力は従来の77kW、95kW、125kWの3タイプに加え、新たに136kW(最大トルク415Nm)を設定する。
死角警告、車線維持、交通標識の認識システムと組み合わせた速度制限、夜間でも作動する歩行者衝突安全機能などの運転支援システムを装備する。