スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズは15日、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)および韓国のLG化学とリチウムイオン電池の調達に関する長期契約について合意したと発表した。ボルボ・カーズは2019年以降に発売するモデルを電気駆動車のみとするなど、ラインアップの電動化を積極化している。CATL、LG化学との長期契約により、次世代のボルボ車や傘下のポールスターブランドの車両に搭載するリチウムイオン電池を確保する。
ボルボ・カーズは2017年に2019年以降に発売するモデルを電気駆動車のみとする戦略を発表した。これに加え、2025年までに同社の世界販売台数の50%を純粋な電気自動車とする目標も掲げている。
今回の合意により両社から調達する電池は、新世代プラットフォーム「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)」および既存のプラットフォーム「コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー(CMA)」をベースにしたすべてのモデルに搭載する予定。中国では、ボルボ・カーズの親会社である中国の浙江吉利控股集団(Geely)との協力により、調達規模が大きくなるため、スケールメリットを得ることができる。
ボルボ・カーズは現在、ベルギーのゲント工場にバッテリーの組立ラインを整備しており、年内に完成する見通し。ゲント工場で最初に生産する純粋な電気自動車は小型SUV「XC40」となる。ゲント工場ではすでに、「XC40」のプラグインハイブリッド車を生産している。