帝人(大阪市北区)は4日、チェコの自動車向け複合材料部品メーカーであるベネット・オートモーティブ(Benet
Automotive
s.r.o.)の全株式を取得し、完全子会社にすると発表した。帝人グループの自動車向け複合材料製品事業の売上高を2030年頃に20億米ドルへと拡大する目標の達成に向けた取り組みの一環で、欧州における当該事業を強化する。
ベネット・オートモーティブは、自動車メーカーに部品を供給するTier1メーカーで、炭素繊維複合材料(CFRP)やガラス繊維複合材料(GFRP)の成形技術を持ち、自動車部品の塗装や組み立て設備を保有している。本社はチェコのムラダー・ボレスラフにあり、チェコのミロヴィツェとドイツのインゴルシュタットの2カ所に工場を持つ。従業員数は約720人。
帝人は、2018年8月にポルトガルの自動車向け複合材料部品メーカーであるInapal
Plasticosを買収するなど、欧州における自動車向け複合成形材料事業を強化してきた。欧州には、帝人が2017年1月に買収した米国の自動車向け複合材料部品メーカーContinental
Structural
Plastics(CPS)のフランス法人CPSヨーロッパもある。