Ford:米フォード、ディーゼル代替でPHV商用バンの実証試験

米自動車大手のフォードは8日、プラグインハイブリッド(PHV)の商用バンを使った実験で、都市部における走行で排出量を劇的に減らせるとともに、企業の日常業務も支障なく遂行できるとする結果を発表した。同実験は企業が主に使用するディーゼルタイプのバンをどの程度代替できるかを調べる目的で、ロンドン市内および大ロンドン(グレーターロンドン)で12カ月に渡り、フォード「トランジット」のPHVモデルを20台投入して実施された。実験車両は普段は電気駆動(EV)モードで走行し、必要に応じてハイブリッド(HV)モードに切り替えるようにした。その結果、ロンドン市内の総走行距離の75%、大ロンドンでは49%をEVモードのみで走行できたという。実験全体の走行距離は24万kmに達した。

実験には英通信大手ボーダフォン、衛星放送大手スカイ、機器レンタル大手スピーディ・ハイヤーや、ロンドン交通局、ヒースロー空港といった企業・公団が参加した。

フォードは同様の実験をスペインのバレンシアとドイツのケルンでも実施している。今後両都市にはトランジットに加えミニバン「トルネオ」のPHVモデルも投入する予定。これらのモデルは電気駆動のみで50kmまで走行できるほか、レンジエクステンダーとして機能する1リットル・エコブースト3気筒ガソリンエンジンとの組み合わせにより最大航続距離で500kmを確保している。

上部へスクロール