仏自動車大手のPSAは11日、建設・インフラ大手ヴァンシの高速道路事業子会社であるヴァンシ・オートルートと共同で自動運転車の走行試験を実施したと発表した。車両と道路インフラ間の円滑な通信環境の構築を通じ、高速道路において自動運転車が工事などの例外的な状況や複雑な事態にも対応できるよう技術性能を高める狙いがある。試験はパリの南西20kmのサン・タルヌー・アン・イブリーヌ付近の高速道路「A10号線」と「A11号線」においてプジョー「3008」の特別モデルを使って実施した。
試験内容は主に◇道路工事による車線規制区間の自動運転走行◇道路上の障害物や悪天候などでドライバーが対応できない場合に道路端などの安全な場所に車を停止させる――など。実験の結果は両社が共同で取り組む複数のプロジェクト(自動運転車の安全性と走行性能に関する研究事業「SAM」、欧州連合(EU)域内の協調型高度道路交通システム(C-ITS)の統合事業「C-Roadsプラットフォーム」など)に反映させていく。
両社は2017年7月、自動運転車による高速道路の料金所通過実験を成功させている。