英自動車工業会(SMMT)は9月26日、2019年8月の同国の乗用車生産が9万2,158台となり、前年同月に比べ3.3%増加したと発表した。生産台数は7月まで14カ月連続で減少が続いていたが、15カ月ぶりに増加に転じた。
増加の主因は、いくつかの主要工場が3月29日に予定されていた英国の欧州連合(EU)離脱に備え、通常は夏に実施している生産停止を4月に前倒しで行ったたため。ただ、8月の増加幅は2,903台にとどまり、4月の前年同月比の減少(5万6,999台)を相殺できず、1~8月の累計は前年同期比17.0%減の86万6,918台と大きく落ち込んでいる。
8月の内訳は、国内向けが15.2%増の1万8,725台だった一方、全体の約80%を占める輸出向けは前年比0.6%増の7万3,433台を確保した。主要輸出先である中国(43.8%減)や米国(9.1%減)、EU(13.7%減)への輸出減少が影響している。
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商用車生産、8月は47.9%増
商用車の生産台数は4月から4カ月連続で減少していたが、8月は前年月比47.9%増の5,544台と大幅に増えた。新モデルの生産開始が増加の主因。国内向けは17.3%増の1,932台、輸出向けも71.9%増の3,612台と、2ケタの伸びを示した。
ただ、1~8月の商用車生産は、前年同期比13.4%減の4万,5717台と低迷している。国内向けは7.5%増加しているものの、輸出向けが24.5%減と低迷している。
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エンジン生産、7.6%増
8月のエンジン生産は16万3,433基となり、前年同月に比べ7.6%増加した。通常は夏季に実施している生産休止の4月への移行が増加の背景にある。1~8月の累計は、前年同期比8.1%減の168万8,981基だった。