JLR:英JLRが3Dプリントで作業用グローブ製作、筋骨格系障害の予防目的

英高級車メーカーのジャガー・ランドローバー(JLR)は9月24日、工場作業者の負傷事故防止に3Dプリントの作業用グローブを作製したと発表した。生産ラインの作業者に多発する筋骨格系障害の予防が目的。筋肉疲労を軽減するため格子構造の軽量設計とし、8時間の勤務シフトを通して快適に装着できるようにしている。

同グローブはJLRが英ゲイドンの拠点に持つ国内最大級の3Dプリント設備を活用して作られている。材料には独BASFの熱可塑性ポリウレタンである「ULTRASINT」を使用するほか、ポリマー性の衝撃吸収材「D30」を使ったパッドが付いている。これにより手のひらを使う取り付け作業が容易になるという。JLRでは同グローブが必要とされる職場全てに早期に導入する方針だ。

筋骨格系障害には筋肉や骨、腱、関節、神経などに関する100種類以上の疾患がある。米国労働統計局の2013年の発表によれば、全ての職場での負傷の30%を占めており、傷病休暇の取得などが雇用者の負担になっている。

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