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2019/10/11

企業情報 - 部品メーカー

独ボッシュ、SiC半導体を独工場で生産

この記事の要約

独自動車部品大手のボッシュは8日、炭化ケイ素(SiC)を材料とする半導体(マイクロチップ)をドイツのロイトリンゲン工場で生産すると発表した。

ボッシュは半導体を製造する自動車部品メーカーであることから、半導体の最新技術を自動車部品に活用することができる。

ドイツ電気・電子工業会(ZVEI)によると、自動車1台あたりに搭載されている半導体(2018年)は平均370米ドル(337ユーロ)。

独自動車部品大手のボッシュは8日、炭化ケイ素(SiC)を材料とする半導体(マイクロチップ)をドイツのロイトリンゲン工場で生産すると発表した。SiC半導体は、従来のシリコンチップに比べ、伝導性に優れ、熱損失が少ない特徴を持つ。冷却に必要なエネルギー量も少ないため、SiC半導体を使用したパワーエレクトロニクスはエネルギー消費を抑えることができる利点がある。これにより、電動車では1回のフル充電による航続距離が6%伸びる。あるいは、これまでと同じ航続距離をより小型の電池で走行することができる。

ボッシュは半導体を製造する自動車部品メーカーであることから、半導体の最新技術を自動車部品に活用することができる。半導体は例えば、エアバッグやシートベルト・プリテンショナー、クルーズコントロール、レインセンサー、駆動装置など様々な自動車技術の分野に使用されている。

ボッシュでは今後さらに、半導体の需要が拡大すると見込んでいる。ドイツ電気・電子工業会(ZVEI)によると、自動車1台あたりに搭載されている半導体(2018年)は平均370米ドル(337ユーロ)。電気自動車ではこれに加え、1台あたり450米ドル(410ユーロ)の半導体が必要になる。自動運転車ではさらに、約1,000米ドル(910ユーロ)の半導体が加わる。

半導体は自動車以外にも、人工知能(AI)やサイバーセキュリティ、スマートシティ、エッジコンピューティング、スマートホーム、製造業におけるデジタル化など、様々なモノのインターネット(IoT)の分野にも使われており、今後の需要拡大が見込まれている。

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