仏自動車大手のPSAは10日、インド市場への再参入において同国で自動車金融サービスを開始すると発表した。国内の金融大手などと提携し、顧客に自動車ローンおよびリースサービスを、ディーラーには個々に応じた融資手段を提供する。まずは再参入の第一弾となるシトロエンの新型SUV「C5エアクロス」を来年投入する際に消費者に自動車金融サービスを提供することで販売増につなげる。
新サービスは「シトロエン・ファイナンス」と「シトロエン・リース」。前者はインド民間銀行3位のアクシス銀行と、後者は仏リース大手のALDオートモーティブと提携して展開する。PSAはアクシス銀以外の金融機関とも自動車ローン事業で提携する方針で、すでにノンバンク系金融大手のコタク・マヒンドラ・プライムリミテッド(KMPL)と契約した。
PSAは1990年代に現地企業のプレミア・オートモービルズと組んでインドに進出し、乗用車を生産したが、販売低迷などで97年に撤退した。2000年代初めに再参入を検討したものの、経営難で実現しなかった経緯がある。