独自動車照明・電子部品大手のヘラーは9日、騒音が少なく接近を認識しにくい電動車両向けに、従来の内燃エンジンに似た音を発生させるシステム「車両接近通報装置」(AVAS)を開発したと発表した。10月17日~23日にブリュッセルで開催されるバスの国際見本市「バスワールド」で公開する。
欧州連合(EU)は2019年7月1日から、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)、燃料電池車(FCV)の新型車(トラック、バスも含む)に、車両の接近を歩行者やサイクリスト、視覚障害者などに知らせる車両接近通報装置(AVAS)を搭載することをメーカーに義務付けている(時速20キロメートル未満)。同様の規制は米国と中国で整備されている。
同社のAVASは、時速20キロメートル未満において速度が上がるにつれて人工音が大きくなる。時速20キロ以上ではタイヤの走行音が十分に大きくなるため、AVASは作動しない。バックの時も自動的に人工音を発する。
ヘラーでは顧客企業のリクエストに応じて個別の音を開発できるとしている。