スカニアの次世代路線バス、環境対応性能が向上

独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)傘下のスウェーデン商用車大手スカニアは17日、市街地や郊外で運行する路線バスの次世代モデルを発表した。燃費性能や省エネルギー性能を高めるとともに、乗車定員の増加や操作性・快適性の向上を実現している。

一例として、全長12メートルの低床式バス「スカニア・シティワイド」のハイブリッド(HV)タイプは、バイオ燃料に対応した7リットルまたは9リットルディーゼルエンジンと電気モーターを組み合わせる。同7リットルエンジンは燃費効率が3~5%向上しており、専用設計のギアとの組み合わせでさらに1~3%向上する。また、スタート/ストップ機能の搭載により、ディーゼル燃料やバイオディーゼル燃料の消費量を8%低減できる。

座席は後車軸の奥側に3つ、前車軸部分に2つ増やし、乗車定員を最大100人に引き上げた。さらに、予測機能付きクルーズコントロールシステム(CCAP)や選択触媒還元(SCR)システムなどを装備し、運行性能を向上させた。

スカニアは次世代バスの運用に際し、地図上に仮想的な柵(バーチェル・フェンス)を設けるジオフェンシング技術を活用して運行状況を常時把握したり、「柵」の内側に当たるゾーンにおける速度や排ガス、騒音などの規制を遵守できるようにしている。

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