独自動車部品のコンチネンタルは12日、同社が開発した車載サーバー「InCar
Application
Server(ICAS1)」を独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の電気自動車VW「ID.」に供給すると発表した。従来の自動車は多数の制御機器を搭載しているが、コンチネンタルはこれを数台の高性能サーバーに置き換える。車載サーバーにより、新しい機能の搭載が可能になるほか、セキュリティのアップデートを遠隔操作で行うことができる。
コンチネンタルによると、車載サーバー「ICAS1」の開発では、同社のゲートウエイ制御機器に関するノウハウが生かされている。また、コンチネンタルの子会社で車載器組込ソフトなどを提供しているエレクトロビット(EB)と共同開発したハイパフォーマンス・コンピューター・プラットフォームが活用されている。VW「ID.」では、モデルによって2~3台のサーバーを搭載する。
コンチネンタルによると、車載サーバーの採用により例えば、電気自動車の航続距離を最適化するルートの提示や、充電ポイントの位置情報の提供などのデジタル技術の利用が可能になる。また、様々なデジタル技術を活用した移動サービスやデータとの円滑な連携が可能になる。さらに、VWグループ以外の企業のソフトウエアも統合・アップデートすることができる。