伊ブレンボ、ブレーキ・バイ・ワイヤ事業に参入へ=独紙

伊ブレーキシステム大手のブレンボは、ブレーキ・バイ・ワイヤ事業に参入する。同社のアルベルト・ボンバッセイ社長は独業界紙『オートモビルボッヘ』に対し、米電気自動車メーカーのテスラが最初の顧客になると見込んでいる、と明らかにした。

ボンバッセイ社長によると、同社のブレーキ・バイ・ワイヤ・システムは、試験期間を終え、量産できる段階にあり、複数の自動車メーカーと受注に向けた交渉も進めている。テスラとは米国ですでに取引関係があり、中国における「モデルY」の開発にも携わった、と説明する。

ボンバッセイ社長はこのほか、ブレーキ・バイ・ワイヤ・システム以外の新製品として、電気式パーキングブレーキとブレーキキャリパーが一体構造になった製品を挙げ、すでにアルピーヌのスポーツカー「A110」に採用されている、と説明した。

ブレンボではさらに、3.5トン以下の商用車の市場が拡大すると予想しており、従来の乗用車向けの部品に加え、3.5トン以下の輸送車両用のブレーキにも商機があると見込んでいる。

ボンバッセイ社長は、今後もブレーキを中核事業としていく方針だが、自動車の電動化が進む中、電動化への対応で提携先を探している、とも言及した。合弁事業や技術提携などの可能性があるとしている。ブレンボの売上高を中期的に、現在の26億ユーロの2倍に引き上げることを目指している。ただ、自力成長では非常に時間がかかる、とコメントした。

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