欧州連合(EU)の欧州委員会は9日、EU加盟7カ国が欧州共通関心の重要プロジェクト(「IPCEI」)の枠組みを通して共同で申請したバッテリー関連の研究・開発へ助成を認可したと発表した。7カ国は総額で32億ユーロを支援する。これに加え、民間投資による50億ユーロが当該プロジェクトに投入される。実施期間は各プロジェクトによって異なるが、全体では2031年の終了を予定する。
今回の共同申請に参加したのは、ベルギー、ドイツ、フィンランド、フランス、イタリア、ポーランド、スウェーデンの7カ国の17パートナー(複数のEU加盟国で活動する企業もある)。プロジェクトに直接参加するパートナー間での協力に加え、欧州の外部の公的機関や企業など70社・機関とも協力する。
当該プロジェクトは、バッテリーに関する価値連鎖(バリューチェーン)全体を網羅しており、「原材料および先端材料」、「セル/モジュール」、「バッテリーシステム」、「再利用、リサイクル、精製」の4分野に分かれている。
助成金32億ユーロのうち、各国の内訳(上限)は下記の通りとなっている:ベルギー(約8,000万ユーロ)、ドイツ(約12.5億ユーロ)、フィンランド(約3,000万ユーロ)、フランス(約9億6,000万ユーロ)、イタリア(約5億7,000万ユーロ)、ポーランド(約2億4,000万ユーロ)、スウェーデン(約5,000万ユーロ)