独SGLカーボン、現代自の燃料電池車に部品供給

独炭素製品大手のSGLカーボンは4日、韓国の現代自動車グループから燃料電池車向けの部品の大型受注を獲得したと発表した。SGLカーボンは、現代自の燃料電池車「NEXO」にガス拡散層(GDL)「SIGRACET」を供給している。両社は既存契約を前倒しで延長することで合意した。これにより、SGLカーボンでは、現代自向けのGDLの生産・出荷規模が大幅に拡大する。

SGLカーボンは現在、世界の約200の顧客に燃料電池用のGDLを供給している。ドイツのマイティンゲン工場でGDLを生産しており、需要拡大に合わせて、同工場の生産能力を段階的に増強してきた。

SGLカーボンは、燃料電池用部品の売上高を中期的に5倍以上の年約1億ユーロに引き上げる計画。GDLの今後の販売拡大に向けて、2019年第4四半期中にGDL事業を中央開発部門のセントラル・イノベーション(CI)から事業部門のグラファイト・マテリアル・アンド・システムズ(GMS)に移管する予定。

SGLカーボンは1990年代に燃料電池用部品の研究開発を開始している。同社のGDLは2012年に初めて現代自の「iX35」に標準装備された。

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