仏自動車大手のルノーは1月22日、電気自動車(EV)の普及促進を目的としたプロジェクト「INCIT-EV」を立ち上げたと発表した。走行しながら充電できる非接触式充電(CDC)や様々な充電サービスについて、欧州各地で実証試験を実施する。欧州連合(EU)の研究・技術開発枠組み計画「ホライズン2020」の資金支援を受け、欧州の32の企業・機関と協力する。
期間は今年1月から2023年12月までの48カ月。第1段階ではまず、一般の利用者のニーズと要望を分析した上で、今年4月から充電技術と電力インフラとの統合を評価する。第2段階では22年上期からプロジェクトの最後まで、欧州各地で7つの実証試験を実施する。試験内容と実施地域は◇都市環境向けの動的誘導(ダイナミック・インダクション)充電システム(仏パリ)◇高電圧充電システム(エストニア・タリン近郊)◇双方向型「スマート充電」の最適化(蘭アムステルダム及びユトレヒト)◇都市近郊の中・長距離エリアにおける動的誘導充電システム(仏ベルサイユ)◇カーシェアリング車両向け駐車場の充電ハブ(伊トリノ近郊)◇二輪車を含む低電圧双方向充電(西サラゴサの空港と中央駅)◇タクシーレーンにおける静的充電システム(同)――となる。