独自動車部品大手のボッシュは17日、モノのインターネット(IoT)の子会社「Bosch.IO」(出資比率:100%)を新設したと発表した。新子会社の設立により、IoT関連のプロジェクトをより迅速、効率的に実施していく。
新子会社には、IoT子会社のボッシュ・ソフトウエア・イノベーションズと、他のIoT、デジタル分野の特別チームを統合した。IoTおよびデジタル分野の専門家900人以上を投入する。本社をベルリンに置く。このほか、ドイツ国内、ブルガリア、中国、日本、シンガポール、スペイン、米国に拠点を持つ。ボッシュはこれまでに世界で250を超えるIoTプロジェクトを実施してきた実績がある。
新子会社では、コンサルタント、クラウドソフトウエア開発者、ソリューション設計者、プロジェクトマネージャー、ユーザーエクスペリエンスのデザイナー、事業モデルの開発者、デジタルマーケティングの専門家などが将来のIoTプロジェクトで協力する。IoTソリューションの中心的なテクノロジー・プラットフォームとなる「Bosch
IoT
Suite」が、同子会社の製品ポートフォリオの中核となる。
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開発・運用の効率改善
新子会社では、特に、小売、エネルギー、建物、産業、消費財、農業、モビリティの分野に重点を置いている。各分野に特化したソリューションを開発するとともに、様々な分野で活用できるサービスを共通化し、開発や運用における効率を改善していく。
例えば、機器のネットワーク化や管理、ソフトウエアやファームウエア(電子機器を制御するために組み込まれているソフトウエア)を無線通信経由で更新するOTA(over-the-air)アップデートなど、様々な分野で活用できるサービスを共通化・提供する。
また、新しい子会社とボッシュの開発者の協力により、今後のIoTプロジェクトやデジタルプロジェクトに人工知能(AI)技術を積極的に投入していく。