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2020/2/28

企業情報 - 部品メーカー

伊自動車部品メーカーが工場閉鎖、自動車大手の生産ラインに影響

この記事の要約

イタリアの自動車部品メーカーMTAは2月24日、政府の要請に従い国内2工場のうちロンバルディア州にあるコドーニョ工場を閉鎖すると発表した。

MTAは電気・電子部品を製造しており、コドーニョ工場には従業員約600人が勤務している。

また、MTAは上海に工場があり、新型コロナウイルスへの緊急対応に関する経験を持つため、従業員の安全を確保しながら生産を継続するために必要な措置を把握しているとした。

イタリアの自動車部品メーカーMTAは2月24日、政府の要請に従い国内2工場のうちロンバルディア州にあるコドーニョ工場を閉鎖すると発表した。期間は未定。イタリア北部のロンバルディア州において新型コロナウイルスの感染者が相次いで確認されていることが背景にある。

MTAは電気・電子部品を製造しており、コドーニョ工場には従業員約600人が勤務している。MTAによると、コドーニョ工場の閉鎖により、2月26日にはフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)のミラフィオーリ、カッシノ、メルフィの3拠点、および、イタリアの小型商用車メーカーSevelの生産ラインが停止する。また、3月2日には、FCAの他の欧州工場や、ルノー、BMW、プジョーの工場も閉鎖に追い込まれる可能性がある。さらに、強制的な工場閉鎖が続けば、ジャガーランドローバー(JLR)やイベコ、CNH、Sameなど、他のメーカーにも影響が及ぶとしている。

MTAでは、このような状況の中、コロナウイルスの感染者増加を抑制する取り組みを最大限に尊重するとした上で、関係当局に対し、従業員の10%(約60人)による生産継続の許可を申請した、と明らかにした。生産継続は、4万平方メートルの広いエリアで行われるほか、すべての従業員の健康状態を毎日確認するなどの措置を取りながら実施する。また、MTAは上海に工場があり、新型コロナウイルスへの緊急対応に関する経験を持つため、従業員の安全を確保しながら生産を継続するための必要な措置を把握しているとしている。

MTAは1954年の設立で、自動車、自動二輪、オンハイウェイ車両・オフハイウェイ車両向けの電気・電子部品を製造している。イタリア国内にコドーニョ、ローロの2工場、国外に8工場を持つ。売上高は約2億300万ユーロ。従業員数は現在約1,550人の規模。

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