アウディ新社長、VWグループの研究開発も統括

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は2月28日、2020年4月からVW傘下の高級車大手アウディの新社長(CEO)に就任する予定のマークス・デュースマン氏が、VWグループの研究開発事業も統括すると発表した。VWグループのソフトウエアを開発する新事業組織「Car.Software

organization」の中核拠点もアウディ本社のあるインゴルシュタットに置く。VWはさらに、株式市場で取引されているアウディの株式の0.36%を取得し、VWがすでに保有しているアウディの株式資本の約99.64%と合わせて完全子会社とする方針も発表した。

「Car.Software

organization」には、VWグループのソフトウエア関連の出資会社や子会社を集約する。新組織は、車載ソフトウエアやデジタルエコシステム、販売用のデジタル機能などの開発を行う。VWでは現在、車載ソフトウエアの内製率が10%以下にとどまっている同割合を2025年までに60%超へと引き上げる計画で、新組織はその際、中心的な役割を担う。新組織は、グループ会社アウディ・エレクトロニクス・ベンチャーを母体とする。

アウディを100%子会社とするにあたり、少数株主の株式を強制的に買い上げるスクイーズアウトを実施する計画で、同計画を7月または8月に予定するアウディの株主総会に提案する。

アウディの新社長となるデュースマン氏は、VWグループに転職する前は、アウディの競合であるBMWで調達・サプライチェーン担当取締役を務めていた。なお、アウディの監査役会長であるVWのヘルベルト・ディース社長もBMWの取締役を務めた経歴を持つ。

上部へスクロール