米自動車大手のフォードは2月27日、子会社で電動スクーターのシェアリングサービスを手掛けるスピンが欧州市場に進出すると発表した。まずドイツのケルンで事業を開始し、他の都市にも順次拡大していく。将来的にフランスや英国でも展開する計画だ。スピンのサービスは米国で公共交通の移動時の最後の区間(ラストマイル)を補完する手段として定着しており、欧州進出で国際的な知名度の向上を狙う。
スピンは民間企業や各種団体、コミュニティグループなどと連携し、都市や大学のニーズに対応する形で運用している。米国内で20を超える独占提携先を持ち、60の都市と25の大学で利用されている。
フォードは2018年11月にスピンを買収した。同社は従来の自動車製造事業に加え、包括的なモビリティサービスの提供に取り組んでおり、スピンの買収はその戦略の一環となる。