英自動車工業会(SMMT)は6日、同国の2020年3月の乗用車新車登録が25万4,684台となり、前年同月に比べ44.4%減少したと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて販売店が営業を休止したためだ。減少幅は2009年の金融危機よりも大きく、90年代後半にナンバープレートの変更を年2回とするシステムが導入されて以降では最も低い水準となった。
SMMTによると、英国よりも早くに封鎖措置(ロックダウン)を実施したイタリア(85%減)、フランス(72%減)、スペイン(69%減)では、3月の新車登録の落ち込み幅が英国を大きく上回っている。
英国の3月の顧客別登録台数は、個人(40.4%減)、大口法人(47.4%減)、小口法人(61.1%減)のいずれも大きく落ち込んだ。燃料別では、ガソリン車が49.9%減、ディーゼル車も61.9%減と急減した。これに対し、代替燃料車は、電気自動車(BEV)が197.4%増加したほか、プラグインハイブリット車(PHEV)も38.0%増加した。ハイブリッド車(HEV)は7.1%減少した。
SMMTは新車登録の急減を受け、2020年通期の予想を173万台に下方修正した。これは、1月時点の通期予想を23%下回るもので、2019年通期の新車登録(約231万台)と比べると約25%の落ち込みとなる。