独自動車部品大手のコンチネンタルは23日、同社が開発した自転車用タイヤ「アーバン・タラクサガム」が、台湾の国際自転車見本市「台北サイクルショー」のd&iアワードで金賞を受賞したと発表した。タイヤの走行面やサイドウォールのデザイン、タイヤ工場の近くで栽培しているタンポポの根から抽出した天然ゴムを原料に使用していることが評価された。同見本市は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて開催を中止したが、d&iアワードの授与は実施した。
コンチネンタルによると、「アーバン・タラクサガム」の走行面に刻まれた模様(トレッドパターン)はタンポポの細胞の形を、サイドウォールの細かい刻みは植物の起源を表現している。また、タイヤ工場の近くで原料となるタンポポを栽培しているため、輸送の手間や長距離輸送による環境負荷を大幅に軽減することができる。
コンチネンタルは長期的に、自転車、乗用車、商用車用のタイヤのほか、他の自動車部品もタンポポ由来の天然ゴムから生産できるようにする計画。
乗用車用とトラック用のタイヤは試験段階にある。自転車用タイヤはすでに量産化しており、ドイツのヘッセン州にあるコルバッハ工場で2年ほど前から量産を開始した。