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2020/5/8

企業情報 - 自動車メーカー

BMWの第1四半期決算、販売減少も増収増益

この記事の要約

ただ、売上高は、3.5%増の232億5,200万ユーロに拡大し、営業利益(EBIT)も13億7,500万ユーロと、前年同期(5億8,900万ユーロ)を大きく上回った。

自動車部門の第1四半期の売上高は、前年同期比6.4%減の179億8,900万ユーロ。

営業利益は2億2,900万ユーロとなり、前年同期の3億1,000万ユーロの赤字から黒字転換した。

独自動車大手のBMWが6日発表した2020年第1四半期(1~3月期)決算は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により、乗用車(BMW、MINI、ロールスロイス)の販売が前年同期比20.6%減の47万7,111台に大きく落ち込んだ。ただ、売上高は、3.5%増の232億5,200万ユーロに拡大し、営業利益(EBIT)も13億7,500万ユーロと、前年同期(5億8,900万ユーロ)を大きく上回った。前年同期は、欧州連合(EU)の欧州委員会によるカルテル調査の関連で約14億ユーロの引当金を計上し、利益が押し下げられていた。

第1四半期のブランド別販売台数は、BMWが前年同期比20.1%減の41万1,809台、MINIは23.4%減の6万4,449台、ロールスロイスは27.2%減の853台だった。

自動車部門の第1四半期の売上高は、前年同期比6.4%減の179億8,900万ユーロ。販売台数は減少したものの、ラインアップ構成の改善や、新モデルで高水準の販売価格を維持できたことなどにより、大幅な減収は回避できた。営業利益は2億2,900万ユーロとなり、前年同期の3億1,000万ユーロの赤字から黒字転換した。EBITベースの売上高利益率は1.3%(前年同期:マイナス1.6%)に改善した。

自動車部門の2020年通期の業績については、販売台数が前年を大幅に下回ると予想している。また、コロナ禍に伴う極めて不安定な状況から、同部門のEBITベースの売上高利益率は0~3%の間にとどまると見込んでいる。

BMWグループ全体でも2020年通期の税引前利益が前年を大幅に下回ると予想している。このような厳しい状況の中、従業員の自然減を補うための新規採用を絞り込む方針で、従業員数は前年をやや下回る見通しを示している。

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