印鉄鋼大手タタ、英国でCO2排出実質ゼロプロジェクトを支援

インド鉄鋼大手のタタ製鉄は1日、拠点を置く英サウスウェールズの産業クラスター(SWIC)が取り組む二酸化炭素(CO2)排出削減プロジェクトを支援すると発表した。世界初のCO2排出実質ゼロ産業クラスターを形成して鉄鋼製品の「ゼロエミッション」を実現し、国内産業全体の低炭素化を後押しする。同社はサウスウェールズに英最大の製鉄所であるポート・タルボット工場を持つ。

SWICのプロジェクトではまず、地域全体でCO2排出量を段階的に削減するとともに、熟練労働者の育成や、生活レベル向上を含む地域振興を図る。これにより企業が脱炭素化を進めながら成長していける道筋を描き、雇用創出と将来世代への持続可能な産業基盤の継承を目指す。SWICはまた、実質ゼロを実現するために重要となるCO2の回収と利用、貯留(CCUS)プロセスに必要なインフラ環境も調査する。同プロジェクトは国内の様々な機関・団体から29万5,000ポンドの助成を受けている。

タタ製鉄は2050年までに欧州事業のカーボンニュートラルを実現する目標を掲げている。

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