フィンランドのタイヤ大手ノキアン・タイヤズが5日発表した1-3月期(第1四半期)決算の売上高は2億7,980万ユーロにとどまり、前年同期から17.8%減少した。主要市場における暖冬と、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う需要激減が大きく響いた。営業利益は83.3%減の900万ユーロに下落。売上高営業利益率は15.7%から3.2%に悪化した。
部門別売上高は、主力の乗用車向けタイヤが24.7%減の1億9,050万ユーロと低迷した一方、重機用タイヤ(トラック用タイヤ含む)は6%増の5,120万ユーロに伸びた。小売部門のVianorは4.4%減の5,440万ユーロだった。
同社は新型コロナの感染拡大を受けて一時閉鎖していたロシア、フィンランド、アメリカの工場ですでに生産を再開している。一方、今年の設備投資は2億ユーロから1億7,000万ユーロに下方修正する。同社によると、3月31日時点で6億8,890万ユーロの流動性を確保している。
コルホーネン社長は4-6月期の見通しについて、引き続き新型コロナ感染の影響を受けるとした上で、現時点では業績予想の算定はきわめて困難であるとの認識を示した。