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2020/6/5

企業情報 - 自動車メーカー

VW、中国合弁の出資比率を75%に拡大・親会社にも50%出資

この記事の要約

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は5月29日、VWと中国の自動車メーカー、安徽江淮汽車(JAC)との合弁会社JACフォルクスワーゲンの出資比率をこれまでの50%から75%に引き上げると発表した。これに伴い、安徽江 […]

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は5月29日、VWと中国の自動車メーカー、安徽江淮汽車(JAC)との合弁会社JACフォルクスワーゲンの出資比率をこれまでの50%から75%に引き上げると発表した。これに伴い、安徽江淮汽車(JAC)にも50%を出資する。さらに、中国の安徽省合肥市に本社を置く電池メーカー、国軒高科(Gotion High-Tech)の資本の26%を取得し、同社の筆頭株主になる。今回の措置における投資は総額で約20億ユーロとなる。

JACフォルクスワーゲンへの出資拡大および安徽江淮汽車(JAC)への出資における投資は約10億ユーロ。国軒高科の資本取得においても約10億ユーロを投資する。VWはこれらの投資により、中国における電気自動車事業をさらに強化する。

JACフォルクスワーゲンは2017年の設立で、電気自動車の開発・生産・販売を事業とする。2025年までに新たに5モデルを市場投入するほか、新工場や研究開発センターを建設する計画がある。今回、JACフォルクスワーゲンの増資により、出資比率を75%に引き上げる。親会社である安徽江淮汽車(JAC)は、中国安徽省が保有する会社。両社への出資手続きは当局の認可を得て、年内にも完了する見通し。

VWは中国における電気自動車事業の拡大に伴い、電池の現地調達能力も強化する。国軒高科は、原材料の調達から開発、生産、リサイクルまでバッテリーの価値連鎖(バリューチェーン)全体を網羅する。将来は、VWのプラットフォーム「MEB」をベースにした電気自動車に電池を供給する計画で、現在、サプライヤーとしての認定手続きを進めている。

VWによると、中国の電池メーカーに国外の自動車メーカーが資本参加するのは初めて。国軒高科への出資手続きは年内に完了する見通し。

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