独自動車照明・電子部品大手のヘラーは3日、中国の大手電気自動車(EV)メーカーから照明システムを受注したと発表した。2つのモデルシリーズ向けに、マトリクスLEDヘッドランプと制御機器、センサー部品で構成されるシステムを供給する。生産は中国の照明部品合弁会社であるヘラーBHAPオートモーティブ・ライティングの工場で行う。モデルシリーズの1つめはこのほど発売されたばかりで、2つめは年末の投入が予定されている。
受注したシステムはヘラーの統合型照明技術「ライトデザイン」をベースにしている。同技術は複雑化する照明システムをモジュール単位で組み合わせる開発ソリューションを使っており、フロントライトの機能などを事前にシミュレートして調整できることなどから、自動車メーカーはシステム構成の設計が容易になる利点がある。
ヘラーのフランク・フーバー執行役員は、「プレミアムモデルで一般的だった幻惑防止のハイビームなど先進的な照明機能は廉価モデルでも採用が進んでおり、照明と電子部品の統合が重要になっている」と指摘。ヘラーは「包括的で一貫した照明ソリューションを提供できる」と強調した。