西アントリン、上海に研究開発のハブ拠点開設

スペインの自動車内装部品大手グルーポ・アントリンは10日、中国の上海に研究開発のハブ拠点を開設したと発表した。同国で展開する事業部門やエンジニアリング・研究開発機能を集約し、中国本社として機能させる。従業員数は約100人。まずは電動モビリティ分野におけるイノベーション・技術開発能力を高め、中国市場の顧客ニーズに迅速に対応していく。同拠点はショールームを併設しており、最新製品やテクノロジーについて仮想現実(VR)技術などを使って体験できる。

同社が同日発表した上期(1-6月期)の売上高は15億5,300万ユーロとなり、前年同期から42%減少した。営業利益(EBITDA)は前年同期の2億2,600万ユーロから5,200万ユーロに落ち込んだ。新型コロナの流行で世界的に自動車生産がストップしたことが響いた。

売上高を地域別にみると、欧州が7億7,600万ユーロ、NAFTA(北米自由貿易協定圏)が5億6,300万ユーロ、アジア・太平洋は1億7,900万ユーロだった。

同社は現在、全工場で稼働を再開しており、7月は増収が見込まれる。一方、生産量が2019年の水準に戻るのは22年か23年になると予測している。

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