独自動車部品大手のマーレは16日、世界全体で従業員7,600人を削減する計画を発表した。同社は昨年、自動車業界における技術転換に伴う投資拡大や市場環境の変化に対応するため、コスト削減・構造改革に着手したものの、新型コロナウイルスの影響による急激な市場環境の悪化や需要低迷を受けて、さらにコスト削減・構造改革を強化する必要があると判断した。従業員側の代表と今後、リストラの詳細について協議していく。
削減対象となる7,600人のうち、欧州は約3,700人(うち、ドイツは約2,000人)を占めている。
同社は自動車市場がコロナ禍前の水準に回復するには数年かかると予想している。その一方で、技術転換への対応は引き続き急務となっている。このような背景から、事業部門や地域、拠点などを見直した結果、世界全体で7,600人の削減が必要と判断した。
同社のヨルク・ストラトマン社長は、「我々は現在、これまでに経験したことのない危機に見舞われている。経済的な課題に対応しながら、引き続き競争力を堅持するために、将来の技術転換に向けたテーマを推し進め、投資していかなければならない」と述べ、コスト削減・構造改革をさらに強化する必要があると説明した。
ドイツの自動車部品大手ではすでに、コンチネンタルやシェフラー、ZFが人員削減計画を発表している。