インド鉄鋼大手のタタ製鉄は8日、欧州子会社のタタ・スチール・ヨーロッパを通じ、オランダのエイマイデン製鉄所の環境対応を強化する計画を発表した。有害物質の排出削減や悪臭・粉じん対策を盛り込んでいる。投資額は3億ユーロ。2030年を目途とするタタ製鉄の持続可能性実現プログラムの一環として実施する。
具体的には、ペレットプラントに1億5,000万ユーロを投じて排煙脱硝(DeNOx)設備を設置する。これにより、窒素酸化物(NOx)と重金属微粒子の排出量を90%以上削減する。またコークス・ガスプラントの改善に5,000万ユーロを投資し、臭気の軽減と粒子状物質の排出削減を図る。そのほか、◇転炉スラグ処理時の粉じん低減◇乾燥工程における新設備導入◇原料からの粉じん飛散防止対策――などにも取り組む。
タタは2050年までにカーボンニュートラルを達成する目標を掲げる。