ドイツ新車登録、12月は9.9%増・20年通期は19.1%減少 1/4

ドイツ連邦陸運局(KBA)は8日、同国の2020年12月の乗用車新車登録が31万1,394台となり、前年同月に比べ9.9%増加したと発表した。これは12月の新車登録では過去最高の水準となる。今年の12月は前年同月に比べ営業日が2日多かったほか、新型コロナウイルスの経済対策として政府が付加価値税を12月末までの時限措置として引き下げていたため、駆け込み需要があったことが大幅な増加の背景にある。

2020年通期では前年比19.1%減の291万7,678台にとどまった。顧客別の内訳は、法人が全体の62.8%(前年同月比22.4%減)、個人が37.1%(同:13%減)だった。

20年通期のブランド別の登録台数は、ドイツ勢はいずれも前年に比べ減少している。中でも、スマート(67.3%)、オペル(32.3%)は大幅な減少となった。なお、最大手のフォルクスワーゲン(VW)(21.3%減)、アウディ(19.9%減)、ポルシェ(16.3%減)、BMW(13.7%減)、メルセデスベンツ(10.6%減)も2桁の落込みとなっている。

国外ブランドでは、テスラが55.9%増加したほか、フィアットも0.2%増と前年を上回った。日本勢は、スズキ(44.8%減)、マツダ(38.1%減)、ホンダ(25.4%減)が大幅な落ち込みとなったほか、三菱自(13.7%減)、日産(12.0%減)、トヨタ(8.7%減)、スバル(7.9%減)、レクサス(1.6%減)も前年に比べ減少した。

燃料別では、ガソリン車が前年比36.3%減の136万1,723台で、市場シェアは46.7%を占めた。ディーゼル車は前年比28.9%減の81万9,896台(市場シェア:28.1%)だった。

ハイブリッド車は、120.6%増の52万7,864台で、市場シェアを18.1%に拡大した。うち、プラグインハイブリッド車は342.1%増の20万469台で、市場シェアは6.9%となった。純粋な電気自動車も前年比206.8%増の19万4,163台に急伸し、市場シェアは6.7%となった。

■12月の国内生産1%増加

独自動車工業会(VDA)によると、12月の国内生産は、営業日が2日多かった効果により、前年同月比1%増の28万800台となった。1~12月の累計は前年比25%減の350万8,500台と大幅に落ち込んでいる。輸出も12月は前年並みの21万9,400台だったが、通期では前年比24%減の263万3,100台だった。

VDAによると、国内受注は12月が前年同月比16%減、20年通期は前年比17%減だった。国外受注は、12月が前年並みと安定していたが、20年通期では前年に比べ11%減少している。

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