デジタル地図大手のヒア・テクノロジーズは5日、同社の位置情報共有ハブ「ヒア・マーケットプレイス」にオーストリアの大手携帯通信事業者A1テレコム・オーストリアが参加すると発表した。同ハブに通信事業者が参加する初のケースで、A1テレコムはセルラー(携帯通信)網から人々の移動データを匿名化して提供する。データの利用企業は位置情報と移動データを組み合わせることにより、既存事業の刷新や、分野横断的な新事業モデルの開発が可能になる。
A1テレコムが提供するデータ分析ソリューション「A1モビリティ・インサイト」をより幅広い分野の企業が利用できるようにする狙いがある。利用企業はヒア・マーケットプレイスから同ソリューションを通じてデータを分析することで、人々の動きと全体的な移動の傾向に関する高い知見が得られ、モビリティや物流、観光、小売、都市計画などの分野での最適化作業に活用できる。
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