イスラエルのREEオートモーティブ、英にエンジニアリング拠点を開設

電気自動車(EV)のプラットフォーム開発を手掛けるイスラエルのREEオートモーティブは16日、英国にエンジニアリングセンターを開設したと発表した。2023年からのモジュラー式プラットフォーム「REEcorner」の量産開始に向けたもので、今後3年間で9,200万ドルを投資し、設計の検証、製品試験、認証など一連の作業を実施する。

新センターは英バーミンガム近郊にある自動車技術クラスター「MIRAテクノロジーパーク」にあり、同社が世界15カ所に構築している製造ネットワークを支援する役割を担う。

同社のプラットフォームは「サービスとしてのモビリティ」(MaaS)用途向けのEVを対象としている。「REEcorner」モジュールはホイールアーチを一つの単位として構成されており、バイワイヤ技術を採用したステアリングとブレーキ、駆動系すべてをホイールアーチ内に収納することで完全にフラットなシャシーを実現した。これによりシャシーに載せる車体の大きさや形、デザインの自由度が飛躍的に高くなり、次世代の配送用車両や自動運転シャトルの開発が加速すると期待されている。

REEオートモーティブはすでに日野自動車、三菱商事、日本精工、武蔵精密工業などと提携しているほか、昨年8月には印マヒンドラとの間で、商用車向けに最大25万台分のプラットフォームを提供するOEM契約を結んだ。今月上旬には米国の特別買収目的会社(SPAC)10X Capital Venture Acquisition Corpとの合併を通して米ナスダックに上場を果たしている。

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