英政府は7日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて1月から実施してきた海外旅行規制を17日から緩和すると発表した。感染が落ち着いているポルトガルなど12カ国・地域へのイングランドからの旅行を緩やかな条件付きで認める。日本は対象外となった。
政府は各国・地域を新型コロナの感染状況やワクチン接種の進展度に応じて緑、黄、赤の3つに分類。緑に指定した国・地域への旅行を再開する。出国、帰国時にウイルス検査を受ける必要はあるが、帰国後の隔離は免除される。
緑に指定されたのはポルトガル、オーストラリア、ニュージーランド、イスラエル、シンガポール、アイスランドなど。
一方、フランスやスペイン、イタリア、ギリシャなど欧州の人気観光地の大半と米国、日本などの感染リスクが中程度の国・地域は黄に指定された。旅行者はウイルス検査に加えて帰国から10日間の自宅での自主隔離を求められる。
最も危険な赤はトルコ、ブラジルなどが対象。旅行者は帰国後に政府が指定するホテルで10日間の隔離が必要となる。滞在費用は自己負担となる。政府は黄、赤の国・地域への旅行を自粛するよう呼び掛けている。
規制緩和はイングランドからの旅行に限定した措置だが、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドでも適用される見通しだ。緑、黄、赤の対象国・地域のリストは3週間ごとに見直すことになっており、英旅行業界では南欧の人気観光地が今後、緑に指定されることを期待している。