フィンランドのタイヤ大手ノキアンタイヤズは12日、スペインのマドリード近郊にあるサンタ・クルス・デ・ラ・サルサで新たなタイヤ試験センター「HakkaRing」を稼働させた。既存の2カ所の試験施設と相互に連携し、製品開発サイクルの短縮とプレミアムタイヤ市場におけるプレゼンスをさらに強化するのが狙い。
新センターは総面積300ヘクタール。時速300km/hの高速走行ができる全長7キロの楕円形トラックなど全部で10本の試験コースを備えている。施設内では持続可能なタイヤの生産に向けてバイオ素材の研究開発も行う。
年間を通じて様々な路面コンディションのもとで夏・冬用タイヤやオールシーズンタイヤのテストができるようになる。これにより、特に中欧や北米市場向け製品の開発を強化する環境が整うという。
ノキアンタイヤズはこれまで、フィンランド北部のイヴァロ(700ヘクタールの試験場)と本社近くの試験施設があるのみで、温暖地域には試験センターを持っていなかった。