独鉄鋼大手のティッセンクルップ・スチール、ヒュッテンヴェルケ・クルップ・マンネスマン(HKM)、オランダのロッテルダム港の3社はこのほど、ロッテルダム港を経由した水素輸入のフィージビリティスタディ(事業化調査)で協力すると発表した。
ロッテルダム港を通して水素を輸入し、ドイツのデュースブルクにあるティッセンクルップ・スチールとHKM の拠点までパイプラインにより輸送する可能性を模索する。炭素を排出しない鉄鋼製品の生産には大量の水素を必要とする。
両社はこれまで、ロッテルダム港を通して、鉄鋼生産に必要な原料である石炭や鉄鉱石などを輸入し、陸内船や鉄道によりドイツのデュースブルクにある溶鉱炉へと輸送してきた。
欧州やドイツが工業競争力を維持しつつ、二酸化炭素(CO2)を削減し、2050年までに気候中立を実現するためには、大量の水素を輸入する必要がある。