ロシアの自動車メーカー、アウルスは5月31日、高級セダン「セナート」の量産を開始すると発表した。タタールスタン共和国のエラブガにあるフォード・ソラーズの工場で生産する。「セナート」はこれまで、プーチン大統領や政府高官のみに使用が限られていた高級車。同日の生産開始のセレモニーには、プーチン大統領もビデオメッセージを通して参加した。
「セナート」の販売価格は1,800万ルーブル(24万5,000ドル)からの設定となっている。最初の生産モデル(ファーストバッチ)にはハイレベルのオプションが付いており、価格は2,200万ルーブル(30万ドル)となっている。
「セナート」の出荷は6月に開始する。中東諸国を中心に大部分を輸出する予定。長期的には、中国や西欧への輸出も視野に入れている。エラブガ工場では「セナート」のSUVを生産する計画もあるもよう。
「セナート」は、アウルスの筆頭株主であるロシア国営のNAMI(中央自動車エンジン科学研究所、出資比率63.5%)が開発した。
「セナート」を生産するフォード・ソラーズは、米自動車大手のフォードがロシア自動車大手のソラーズと同国に設立した合弁会社。