仏自動車部品大手のヴァレオは8日、2020年に全世界で819件の特許を出願し、仏産業財産庁(INPI)によるランキングで国内3位になったと発表した。INPIによると、同社の2019年の特許出願数は仏企業最多の1,913件に達し、そのうち53%が国内での出願であるという。同社は全世界で3万5,000件以上の特許ポートフォリオを保有する。
ヴァレオが2020年に出願した主な特許は、◇電動三輪車や無人シャトルなどのマイクロモビリティ向けの48ボルト電源システム◇自動運転車用のライダー(LiDAR)スキャナー「SCALA」◇バッテリー寿命を延ばしながら快適性を高めるスマート冷暖房空調システム(HVAC)◇人工知能(AI)を搭載した照明システム◇殺菌効果の高いバス用の空気清浄システム――などがある。
ヴァレオは2020年、グループのOEM向け売上高の12%にあたる16億6,000万ユーロを研究開発に投じた。研究開発拠点は世界63カ所あり、約2万人が従事している。同社が中核事業のひとつに位置付ける運転支援システムは現在、世界の新車販売の4台に1台の割合で搭載されている。また、世界新車販売の3台に1台にヴァレオのCO2排出削減技術が採用されているという。