商用車大手ボルボ、ニューヨーク市から電気塵芥車を7台受注

スウェーデン商用車大手のボルボグループは6月30日、傘下のマックトラックがニューヨーク市衛生局(DSNY)から大型電気トラック「LRエレクトリック」の塵芥車(ゴミ回収車)モデル7台を受注したと発表した。DSNYは昨年9月から同モデルの実証試験を行っており、積載量や操作性、エネルギー効率などが評価されて受注につながった。

納入する7台はマックトラックがペンシルベニア州のマカンジーに持つ工場で製造され、ニューヨーク市の7つの地区にそれぞれ配備される。DSNYのごみ収集量は1日あたり約1万2,000トン。稼働する回収車は6,000台以上にのぼり、大半がマックトラック製という。ニューヨーク市は2040年までに温室効果ガス排出量をゼロにする目標を掲げている。

「LRエレクトリック」のパワートレインは現在稼働中の試験モデルの場合、出力167キロワット(kW)のモーター2基を搭載し、システム総出力448馬力、最大トルク5,492Nmの仕様となっている。トランスミッションとして2速「マック・パワーシフト」を搭載。後車軸に「S462R」リアアクスル(荷重約20.9トン)を採用している。

ニッケルマンガンコバルト(NMC)系のリチウムイオン電池(出力150kW)を4基搭載しており、12V、24V、600Vのいずれの電圧システムにも対応する。ゴミ回収車両特有の頻繁なストップ・ゴー動作を考慮し、高性能の改正ブレーキシステムを装備している。