ドイツ連邦陸運局(KBA)は4日、同国の2021年7月の乗用車新車登録が23万6,393台となり、前年同月に比べ24.9%減少したと発表した。同国の新車登録は3~6月まで4カ月連続で2ケタの増加が続いていたが、7月は大幅な減少となった。1~7月の累計は、前年同期比6.7%増の162万7,282台だったが、コロナ禍前の2019年の同期と比べると約25%下回る水準となっている。
7月の顧客別の内訳は、法人が全体の65.1%(前年同月比17.1%減)、個人は34.9%(同36.2%減)を占めた。
ブランド別では、ドイツ勢はオペル(16.0%増)を除いていずれも前年同月を下回った。輸入ブランドでは、テスラ(140.9%増)とランド・ローバー(2.6%増)がプラス成長だったほかは、軒並み販売が減少した。
日本勢は、スバル(50.2%減)、日産(43.0%減)、ホンダ(42.0%減)、三菱自(25.1%減)、レクサス(20.1%減)、マツダ(12.9%減)、トヨタ(11.4%減)、スズキ(6.5%減)のいずれも前年同月を下回った。
燃料別では、ガソリン車が前年同月比39.6%減の9万3,176台となり、市場シェアは39.4%だった。ディーゼル車も前年同月比47.9減の4万6,660台と低迷し、市場シェアは19.7%に縮小した。
純粋な電気自動車(BEV)は、前年同月比51.6%増の2万5,464台となり、市場シェアは10.8%に拡大した。ハイブリッド車は33.0%増の6万9,795台で、市場シェアは29.5%。うち、プラグインハイブリッド車は57.7%増の3万154台で、市場シェアは12.8%だった。
■ 生産・輸出も低迷、半導体の供給不足が影響
独自動車工業会(VDA)によると、7月の国内生産は前年同月比25%減の24万6,600台にとどまった。半導体の供給不足が生産拡大を妨げる不安定要因となっている。輸出も前年同月比27%減の17万2,200台と低迷した。1~7月の累計は、国内生産が前年同期比9%増の198万2,000台、輸出は11%増の150万3,200台だった。
VDAによると、国内受注は7月が前年同月比21%減となり、1~7月の累計は前年同期を約7%上回った。国外受注は、7月が前年同月比14%減、1~7月の累計は前年同期を24%上回った。