英が欧米からの渡航者の隔離免除、ワクチン接種条件に2日から

英政府は7月28日、欧州連合(EU)加盟国や米国からの渡航者について、新型コロナウイルスワクチンの接種が完了していれば入国時の自己隔離を免除すると発表した。8月2日から施行する。

現状では原則として入国後10日間の隔離が必要だが、イングランドでは2日午前4時以降、EU加盟国と米国に加え、欧州自由貿易連合(EFTA)、アンドラ、モナコ、バチカン市国からの渡航者について、欧州医薬品庁(EMA)、米食品医薬品局(FDA)、スイス連邦保健(BAG)が承認したワクチンの接種が完了していることを条件に隔離措置を解除する。ただし、引き続き出発前の3日以内と入国2日目に検査を受ける必要がある。また、フランスは感染力の強いデルタ型変異ウイルスが広がっているとして、解除リストから除外された。

英政府の発表を受け、スコットランドおよびウェールズ自治政府も28日、イングランドと同様に対象国からの渡航者について、ワクチン接種と検査を条件に入国後の隔離を免除する方針を表明した。北アイルランド自治政府はこれまでのところ態度を明らかにしていない。

英政府は今回、イングランドを出発する国際クルーズ船の運航再開を認める方針も発表した。

英国では感染の落ち着きに合わせて段階的に新型コロナ対策の規制が緩和されてきた。ワクチン接種が進み死者や重症者が減っているとして、イングランドでは7月19日付でマスク着用義務やソーシャルディスタンスに関する規制、店内やイベントの人数制限など、残っていた規制がほぼ全て撤廃された。ただ、入国者の隔離措置は維持されており、航空・旅行業界などから規制緩和を求める声が出ていた。

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