フィンランドのタイヤ大手ノキアンタイヤズは8月27日、成長著しい電動車市場の需要に対応するため、電動車用プレミアムタイヤの開発と供給を継続すると発表した。電動車用タイヤに必要な要件である安全性、低い転がり抵抗、静音性を満たすとともに、内燃エンジン車のタイヤよりも摩耗速度が遅くなると強調している。
電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)用などの電動車はバッテリーパックを搭載するため、車体重量がエンジン車よりも重くなる。車体が重くなるほど停止するまでにかかる時間は長くなることから、同社の電動車用タイヤは夏用・冬用のいずれもグリップ性能を高めている。また、転がり抵抗が低ければタイヤを回転させるエネルギーが少なくて済み、航続距離の拡大にもつながるほか、走行音が静かなEVに静音性の高いタイヤを合わせることで快適性がさらに向上する。
同社によると、電動車は動力伝達に無駄が少ないため、エンジン車に比べタイヤの摩耗が少なくなる。もっとも、タイヤの耐用年数は最終的にドライバーの運転スタイル次第だとしている。
同社のタイヤ製品には、残りの溝の深さを示す交換時期の目安となる「ドライビングセーフティ・インジケーター(DSI)」が装備されている。