英半導体設計大手アームを米半導体大手エヌビディアが買収する計画をめぐり、英当局に続いて欧州連合(EU)の欧州委員会も競争上の調査を開始する見通しだ。英フィナンシャル・タイムズが8月27日、消息筋の情報として伝えた。
同筋によると、エヌビディアは9月初めに欧州委へ買収計画を正式に通知する予定。これに基づいて欧州委が買収の可否に関する調査を開始する。
アームはソフトバンクグループ傘下の企業。ソフトバンクは2020年9月、アームの全株式をエヌビディアに最大400億ドルで売却することで合意したと発表していた。
同買収をめぐっては、エヌビディアのライバル企業がアームの技術を活用できなくなるとして反発しており、英国の競争・市場庁(CMA)が1月から競争上の観点で調査を進めている。EUも健全な競争が損なわれる恐れがあるとして、調査に踏み切るもようだ。