仏フォルシア、化石燃料フリーのシート骨格開発でSSABと提携

仏自動車部品大手のフォルシアは2日、スウェーデン鉄鋼大手のSSABと提携し、化石燃料フリーの自動車用シートフレーム(骨格)の開発に取り組むと発表した。2050年までにカーボンニュートラル(気候中立)を達成する目標に向けたもので、SSAB製の先進高強度鋼板(AHSS)を調達し、2026年から超低炭素のシート製品を市場投入する。SSABの化石燃料フリーの鉄鋼製品を導入する自動車部品サプライヤーは同社が初めて。

フォルシアは2019年、温室効果ガス排出削減に向けた国際共同イニシアチブである「サイエンス・ベースド・ターゲット・イニシアチブ(SBTi)」に基づき、◇温室効果ガスの排出経路を表すスコープ1(直接排出)◇スコープ2(購入したエネルギーからの間接排出)◇スコープ3(サプライチェーンからの間接排出)の3分野における削減目標を設定した。2025年までにスコープ1と2における排出ゼロを達成し、30年までにスコープ3における排出量の半減を目指す。最終的に50年までの完全な気候中立を実現するとしている。

SSABは従来のコークスに代わり水素を還元剤として使う製鉄技術を用いてAHSSを生産している。水素は再生可能エネルギーから生成されるため、バリューチェーン全体の脱炭素化に寄与する。

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