フォード、事故リスク箇所を可視化した「ロードセーフ」開発

米自動車大手のフォードは9月22日、英政府系機関が支援する産官学のコンソーシアムと共同で、事故が起きるリスクのある場所を地図上に表示するデータ駆動型システム「ロードセーフ(ROADSAFE)」を開発したと発表した。同システムは、コネクテッド車両と路側センサーから集めたデータを過去の事故記録と照合して事故のリスクが潜む場所を導出し、リスクの度合いに応じて色分けする。リスク箇所が集まっている地域や、高リスクの場所などが地図上で可視化されるため、ドライバーやフリート事業者などは事故を回避する行動が取りやすくなる。

フォードは同システムの開発に際し、ロンドンとオックスフォードシャーにおいてコネクテッド機能を搭載した200台以上の乗用車と商用車を使って20カ月の実走調査を実施した。コネクテッドカーからは加減速やハンドル操作などの運転記録を、路側センサーからは様々な道路利用者の行動のデータを収集し、機械学習(ML)機能を使って場所ごとの行動パターンを分析。これに過去の事故の記録を掛け合わせることで、道路に潜むリスクをリアルタイムで評価し、システムの管理画面にマップ化できるようにした。リスク度を赤と黄で表示している。

当該コンソーシアムにはフォードのほか、オックスフォードシャー州評議会、ラフバラー大学、人工知能(AI)センサー開発のビバシティ・ラボが参加した。ロンドン交通局も協力し、英政府の産業助成機関「イノベートUK」が資金支援した。

上部へスクロール