ステランティス、「L3Pilot」における研究成果を公表

欧州自動車大手のステランティスはこのほど、ドイツのハンブルクで開催された高度道路交通システム(ITS)の世界会議「ITSワールドコンファレンス」に出展し、同社が参加したレベル3の自動運転研究事業「L3Pilot」における成果を発表した。ステランティスは同事業において、自動運転車の走行試験を主導した。ITSの期間中は近在の高速道路において自動運転車のデモ走行も実施した。

L3Pilotは2017年に独フォルクスワーゲン(VW)の主導で始まったプロジェクト。欧州11カ国の公道で100台の自動運転車を使い、4年間に渡り実施された。参加したのは自動車大手や自動車部品メーカー、研究機関、公的機関など34のパートナー。予算総額6,800万ユーロのうち欧州連合(EU)が3,600万ユーロを支援した。

ステランティスによると、同事業で試験したレベル3の自動運転機能は、◇自動車専用道路における高速走行と、自動車線変更◇混み合った道路における低速走行◇リモート駐車◇駐車スペースに出入りする反復操作手順の記憶――などがある。同社はL3Pilotを通じて得られた知見をもとに、「レベル4」の自動運転技術の開発加速に向けたEUプロジェクト「ハイ・ドライブ(Hi-Drive)」(2021-2025年)にも参加する意向を示している。

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