欧州自動車工業会(ACEA)は10月28日、欧州連合(EU)(マルタを除く26カ国)における2021年9月の商用車新車登録が14万3,131台となり、前年同月に比べ12.3%減少したと発表した。半導体の供給不足が新車販売に影響しており、すべてのカテゴリーで販売が減少した。主要国では、スペイン(26.7%減)の落込み幅が最も大きく、ドイツ(18.2%減)、フランス(16.1%減)、イタリア(10.4%減)も2ケタの減少となった。
1~9月の累計は前年同期比19.1%増の143万6,934台となった。前年は新車販売が低水準だった背景がある。
9月のカテゴリー別の新車登録は、3.5トン以下の小型商用車が前年同月比13.6%減の11万8,903台と、3カ月連続の減少となった。主要4カ国は、いずれも2ケタの減少だった。
3.5トン超の中・大型トラックは、前年同月比5.8%減の2万1,851台となり、2021年1月以来の8カ月ぶりの減少だった。ポーランド(34.7%増)とイタリア(13.7%増)は2ケタの増加だったものの、他の主要市場で販売が低迷した。
16トン以上の大型トラックは、前年同月比1.8%減の1万8,359台と、前年同月を僅かに下回った。イタリア(19.4%増)は大幅に増えたものの、スペイン(12.2%減)、フランス(10.8%減)、ドイツ(9.8%減)は前年同月を大きく下回った。
バスは、前年同月比3.8%減の2,377台。主要国では、フランス(2.1%減)とドイツ(26.3%減)で減少した一方、イタリア(63.0%増)とスペイン(53.3%増)は大幅な2ケタ増となり、バラツキが見られた。